生カカオを使って、念願のカカオ味噌を作ってみることにしました。
カカオの入手先は、京都にお店を構えるDari Kさん。
産地と提携し、高品質なカカオ豆で作られた最高級チョコレートを世に送りだしているお店です。こちらのチョコレートを食べた時から、カカオ味噌を作る時はDari Kさんのカカオ豆で、と決めていました。
大豆とカカオでは成分が違いますが、果たしてうまく味噌になるのでしょうか?
材料:出来上がり 約800g
- 生カカオ ホール 180g※
- 生の米麹 360g
- 塩 103g
※レシピの中で使用したのは、Dari Kさんの生カカオ(ホール)
必要な道具:
- 大きめの鍋(圧力鍋があるとよい)
- フードプロセッサー
- ボウル
- 食品用のプラスティック製の保存袋(ジプロックなどのフリーザーバッグ)
- ヘラ
- 料理用の使い捨て手袋
レシピの中で使用したフードプロセッサー:
カカオを滑らかなペーストにするには、このタイプのフードプロセッサーがおすすめ。
duration Dari Kさんの生カカオ(ホール)を使用。 準備
12-24 hours
封をあけると、生カカオはチョコレートの香りに加え、とても酸っぱい香りがする。
生カカオを一度、さっと水洗いしてから、一晩、浸水させる。

duration 翌日の様子。大豆のようにホールカカオが水を吸ってふくらんだというような気配はないけれど、カカオの皮が少しは柔らかくなっている。 圧力鍋に入れて、3時間程度煮る。 今回、生カカオを購入したDari Kさんにに聞いた聞いたところ、味噌を作る場合、生カカオを半日~1日ほど浸水させておくのがよいそう。 圧力鍋を使わずに生カカオを煮る場合には、8時間ぐらいを目安に煮るそうだが、圧力鍋を使うと大豆を茹でる時にも20分程度しか時間がかからないので、圧力鍋をおすすめする。 煮ている間、カカオの酸味が感じられる匂いが部屋に充満する。 3、4時間もの間、圧力鍋で煮ると煮汁が少なくなるので、カカオの量の7倍ぐらいの水で煮ながら、1時間ごとに煮汁が少なくなりすぎていないか、鍋の圧をとり、蓋を開け、煮汁の量をチェックする。 煮汁がなくなって、空焚きしないように要注意。
カカオ豆を圧力鍋で煮る
about 3 hours
アクは出てくる様子がなかったので、水が煮立ったら、そのまま蓋をして、圧をかけたまま3時間で煮る。
4時間弱、圧力鍋で煮た後のカカオ。
鍋で煮ると、8時間ぐらいかかるらしいので、圧力鍋がおすすめ。フィスラーはパッキンや部品が摩耗しても交換部品が売っているので、かなり長い期間使えておすすめ。

煮汁からカカオ豆だけを取り出す。 指先でカカオ豆を潰すと、形が崩れるほど柔らかくなった。
煮汁は後から利用するので残しておく。
カカオ豆をペースト状にする
duration
about 30-50 min.
カカオ豆をミルサーでペースト状にする。
茹でた大豆のように柔らかくないので、ブレンダーを使うとかけらがボウルから飛び散ったりするので、蓋つきのミキサーの使用が必須。
カカオをペーストにするために私が使ったフードプロセッサーはこれ。
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ミルサーを数分間回して、しっとりしたペースト状にする。
途中、ヘラで全体が均一になるようにかき混ぜる。
なめらかなペースト状になったカカオペーストを塩切り麹と混ぜる。
カカオ豆は脂質が多いだけあって、なめらかなペースト状になると、油分でしっとりと濡れたようになってくる。
塩切り麹とよく混ぜる。カカオの油分と水分でしっとりとした塊になる。
チョコレートの香ばしい香りがする。
発酵・熟成させる
duration
about 3-6 months
ジップロックタイプの保存袋に入れて、数ヶ月発酵させる。
今回は、3月〜7月頃まで常温で発酵させておき、真夏が来るまで放置しておくとカビやすいので、冷蔵保存に切り替えた。

出来上がり!
やはり油分が多いせいか、とてもしっとりしている。
味噌汁にして食べてみると、味は大豆でできた味噌にとても近い。
味は味噌なのに、チョコレートの香りがする。
ダークな汁の色合いを見ると明らかに大豆の味噌汁ではないことがわかってしまうけれど、目と鼻を利かせずに食べれば、かなり大豆の味噌汁の味に近くなる。
十分に発酵期間をとったはずだけれど、大豆成分の味噌と比べると、塩味が少しきつめに感じられる気がするのは、もしかすると味噌の旨味にもつながるタンパク質含有量が大豆よりカカオの方が少ないからかもしれない。
