【白味噌作りのために大豆の皮を剥く】家庭用精米機で大豆の脱皮ができるか?

発酵食品の作り方のヒント


大豆の皮

関西でお雑煮に欠かせないのが、白味噌。

白味噌は別名、西京味噌とも呼ばれています。
正月料理にだけでなく、年中通して様々な料理に使える優れものでもあります。

私も白味噌が大好きで、正月のお雑煮にはかならず白味噌のお雑煮を作ります。

さて、白味噌と味噌を作る時の一番の違いはなにかというと、大豆の皮を剥くことです。

白味噌は美味しくて大好きなのですが、この白味噌の作り方で紹介している通り、仕込みに使った大豆はたったの300gです。

なぜこんなに少ない分量しか仕込まなかったのかと聞かれれば、白味噌作りには、大豆の皮を剥かねばならず、それが大変面倒だから…。

大豆の皮を剥くこと自体は難しくありませんが、時間がかかる非常に地味な作業です。

たった300gの大豆の皮むきに約一時間もかかりました。

いつも、大豆の皮を剥く時、私は浸水後、大豆と大豆の皮が水でふやけた状態の時にやっていました。

家庭用精米機で大豆脱皮ができるか?

そのため、家庭用の精米機で、大豆脱皮ができるのかという実験をやってみることにしました。

なぜ、精米機を大豆の皮を剥くのに使用してみようかと思ったかというと、白味噌メーカーでは、業務用の大豆脱皮機を使っているということを知りました。

大豆脱皮機というのがあるのなら、精米機と同じような原理かと思い、やってみることにした。

言うまでもなく、これは「精米機」であって大豆脱皮機ではないため、メーカーはこれで大豆を剥くことを推奨していません。
やってみたいという人は自己責任でお試しを。
MICHIBA精米機

使用したのは、MICHIBAの精米機、型番MB-RC23。MB-RC52Wの前のモデルです。

いつも私は米麹を作る時は、これで玄米から白米に精米しています。

精米機でできること
  • 玄米を白米にする
  • 精米具合を選べる 2〜8分付き、白米、上白米、もち米
  • もち米玄米を精米できる
  • 無洗米、フレッシュ米ができる

もち米を半分ほど精米して、玄米餅を作ったりと、我が家ではとても出番の多い精米機です。
市販の白米をピールして、精米仕立ての状態にしたり、無洗米にもしてくれるので、いつ精米したかわからない古米にも使える優れものです。

まず、大豆1カップを入れて、「白米」を選択し、分量「1合」で回してみます。

米を精米する時よりも、若干音がうるさい気がします。

機械が止まり、蓋を開けてみると、すでに脱皮ができて、半分のサイズに割れている大豆がちらほらとありました。しかし、完全な脱皮には程遠い状態です。

一旦、大豆をすべてボウルに移し、すでに脱皮できた大豆を手で取り除き、脱皮できなかった大豆は精米機に戻し、さらに「白米」「2合」で回してみました。

先ほどよりはさらに脱皮具合が進んだが、完全な脱皮には至らないため、この工程を何度か繰り返しました。

結論から言うと、精米機でも大豆の皮を剥くことはできました。

しかし、脱皮できた大豆とできていない大豆を手でより分けるという作業があり、これにも時間がかかります。

この作業のおかげで脱皮した大豆と皮付き大豆の色合いを瞬時に見分けることができるというワザが身につきました。

大豆の選り分け作業の時間を考えると、浸水した大豆をひとつひとつ手で剥くことと作業時間はさほど変わらないかもしれません。

先に大豆を脱皮することのデメリット

浸水前に脱皮した大豆は、給水している時に身が崩れやすい傾向にあることがわかりました。

これは、家庭用精米機でまわして、ダメージを与えていない大豆でも同じすが、浸水前に精米機で大豆脱皮をした後の大豆の方が、見崩れが顕著でした。

こうなると煮崩れしやすくなるため、煮た大豆は水気が多くなる可能性あります。

あまり水っぽい大豆は味噌としての発酵が弱くなるらしいので、あまりおすすめではありません。

手で、ひとつひとつ浸水後に剥いた大豆は、完全に吸水した後も身が崩れていません。

まとめ

大豆剥きに関しては、いろいろやってみましたが、水分を完全に吸水した大豆の方が皮をむきやすく、また煮崩れしにくい、という結論になりました。

精米機で剥くと時間は省けますので、完全に脱皮できなくても、ある程度、大豆の皮が落ちた時点で、精米機にかけるのをやめてから、大豆を浸水させて、残った皮は手で剥くようにすれば、全体的な時間短縮につながるかなと思いました。

【木のまな板の艶出し】オイルと蜜蝋で、ヒノキのまな板にワックスをかける方法

キッチン用品


ヒノキのまな板と蜜蝋
ヒノキのまな板をカビさせずに長持ちさせるために

ヒノキのまな板を愛用しています。

プラスティックのまな板を使っていたこともあったけれど、包丁が木に当たる時の感覚がとても好きなので、プラスティックのまな板はやめてしまいました。
ヒノキを選んだのは抗菌作用と香りのよさが決め手でした。

ひとつ欠点があって、使用期間が長くなってくると、側面の部分がカビてしまうこと。水気を切る時にスタンドに立てるのですが、その時にいつも下側になってしまい、ずっと湿気ているのが原因のようです。

こうなってしまうと、かんなで削り取らないといけません。
ヒノキのまな板はそれほど安いわけではありません。なるべく長く使えるようにと、カビないようにワックスがけをすることにしました。

蜜蝋とオイルの配合を変えたり、塗り方を変えてみたりと、手を油まみれにしたり、キッチンを汚したりしながら、5、6回ほどの試行錯誤の結果、以下の配合とやり方にいきつきました。

蜜蝋を塗りやすいようにクーピーのようなスティック状にして、まな板に塗りつけるのが一番使いやすかったのでそれを紹介します。

自家製ミツロウワックスの作り方

材料(まな板のメンテナンス1~2回分)

  • 亜麻仁油4g
  • ミツロウ6g

道具

  • 耐熱性の容器(シリコンモールドや牛乳パック)
  • 湯煎用の鍋やフライパン

蜜蝋ワックス

亜麻仁油と蜜蝋をシリコンモールドに入れます。
少量をシリコンモールドの端っこで固まらせるため、あえて隅に置きます。

私は石けんの型に使われているシリコンモールドを使用しましたが、牛乳パックを利用することもできます。

シリコン素材なので、オーブンでケーキも焼けてしまいます。

蜜蝋は未精製の蜜蝋でも構いませんが、今回は家にあった精製蜜蝋を使用しました。
精製蜜蝋の方は、色も匂いもありません。

蜂・はちみつアレルギーの人は蜜蝋の代わりにキャンデリラワックスなどを使うといいでしょう。
キャンデリラワックスは、植物性のロウで、手作りコスメなどの材料として売られています。以前これで、リップスティックを作ったことがありますが、使用感は蜜蝋と同じでした。
蜜蝋を使うと唇が荒れてしまう、という人はもしかしたら蜜蝋が合わないのかもしれませんので、試してみるといいかもしれません。

蜜蝋ワックス
鍋やフライパンでシリコンモールドごと材料を湯煎にかけます。
材料が完全に溶けきるまで熱を入れます。ムラにならないように軽く材料を混ぜておきます。

蜜蝋ワックス

材料が溶け切って、完全に混ざったら、このような大きいケースの場合にはを斜めになるように傾けます。

固まったら取り出します。
蜜蝋ワックス

蜜蝋ワックスのスティックが完成しました。
これをまな板に擦りつけていきます。
蜜蝋スティックはクーピーの感触に似ています。
広い面を使うと手早く塗れます。

蜜蝋ワックス

側面の部分にも蜜蝋ワックスを塗りつけていきます。

蜜蝋ワックス

全面に塗った状態です。
この状態では、蜜蝋がまだムラムラままになっています。

蜜蝋ワックス

全面にドライヤーで熱を与えていきます。
蜜蝋が溶けて、冷えると表面が均一でつるりとした状態になります。塗りムラがあったら、ドライヤーで熱をかけながら蜜蝋ワックスを再度塗り重ねます。

蜜蝋ワックス

厚みの部分、裏面にも、ドライヤーの熱風をしっかりかけたら出来上がりです。

蜜蝋ワックス

その後、乾燥させます。亜麻仁油は乾性油のため、乾くと膜ができます。
待てる人は2、3日でも、1週間でも空気に触れさせて乾燥させるとよいでしょう。

蜜蝋ワックスを施したまな板は水しぶきをしっかり弾きます。

蜜蝋ワックス

光に当ててみると、テカリが出ています。

使っていると蜜蝋ワックスが剥がれてくるので、時々、同じようにメンテナンスするとよいでしょう。

10gの蜜蝋ワックススティックで、およそまな板1~2回のメンテナンスに使える。
スティックを作って、まな板に塗っていると手がベタベタになるので、気になる人は使い捨ての料理用グローブの使用がおすすめ。

ポイント

いろんな分量の蜜蝋ワックスをビーカーで作って、それをスプーンなどで取り出して、まな板に塗ってみたりしましたが、固形の状態のワックスを直接塗るというこの方法が一番簡単でした。
熱を与えることで、ワックスが均一になるので、ドライヤーは是非試してみて欲しいと思います。

蜜蝋ワックスを作るのが面倒な場合は、亜麻仁油でヒノキのまな板を簡単コーティング

もしワックスを作るのが面倒だという場合、オイルをそのまま塗るという方法があります。

蜜蝋ワックス
何も塗っていない状態のヒノキのまな板。
このまま使うと食材の色がついたり、カビが生えやすくなってしまいます。

蜜蝋ワックス
新品のヒノキのまな板に、食用亜麻仁油を直接塗布します。オイルが乾いたら使えます。蜜蝋ワックスコーティングをしていない分、水弾きは弱いですが、なにもしないよりはよいでしょう。

木をワックスがけするのに適しているオイルは亜麻仁油などの乾性油

ごま油やオリーブオイルなどよりも、亜麻仁油やくるみ油などがおすすめです。

なぜならば、オリーブ油などは酸化しにくいタイプのオイルで、空気にさらされても酸化しづらく、不乾性油と言われています。
反対に、亜麻仁油やくるみ油はとても酸化しやすいオイル(乾性油)で、酸化しやすいことから、これらは火を通さずに食するのが基本とされています。

亜麻仁油で油炒めなどしたら、あっという間に酸化してしまい、本来、体によいオイルであるはずの亜麻仁油も体に悪いオイルへと変化してしまう。

乾性油は乾くと、油絵のニスと同じ役割をする

食するという点では、オイルの酸化しやすさはデメリットとなります。

この特性を利用して、油絵の制作時には、酸化しやすいというオイルの特性がピグメント(顔料)を定着させる素材として利用されている。

ケシの実からとれるポピーシードオイルや亜麻仁油と同じ亜麻からとれたリンシードオイルは、乾性油の代表的なもので、油絵制作用にも販売されています。

やった人ならわかりますが、リンシードオイルと油絵の具を混ぜるて絵を描くと2、3日で乾き始めて、テカリがでてきます。これはいわゆるニスで塗ったのと同じ状態になり、このように乾き切ったのちには、表面を多少手で触っても、水が触れても、顔料が溶け出て来ることもありません。

でも、もしここで間違えて、不乾性油のオリーブ油で油絵を描いたとすると、キャンバス表面の油絵の具の顔料は乾かずに、いつまでもベタベタしています。触ると油気のある絵の具が手について、大変なことになります。不乾性油で溶かした油絵の具は本当に何ヶ月も乾かないので、ペンキ塗りたての危険な状態がずっと続くことになります。(おまけに油絵の具は服につくと取れにくいのです。)

オリーブ油をまな板に染み込ませても、木がある程度は油を吸収してくれますし、ベタベタのままということはありません。でもニスのようなコーティング作用が欲しければ、やはり亜麻仁油などの酸化しやすいオイルを使うのがよいと思います。

いつもは冷蔵庫に保管して、生で食しているオメガニュートリションの亜麻仁油を使いました。オメガニュートリションの亜麻仁油はボトリングが超立派で、かなり頑丈です。

話題の健康オイル、オメガ3を含む亜麻仁油

酸化しやすいオイルなので、亜麻仁油を買う時は遮光瓶に入ったものか、こういった光を通さないボトルのものをおすすめします。

あさり出汁で作る青ネギのスープ

白味噌を使ったレシピ


あさりと青ネギのスープ
旬の青ネギとあさりを組み合わせた和風のスープ(冷製にしてもよい)

とある五月、デパ地下で大量の九条ネギを買った。大量に九条ネギが欲しかったわけではなく、ひと束が大量だったのだ。

食べきれないほどの九条ネギを新鮮なうちに、旬のあさりと合わせてスープにすることにした。

材料

  • オイル(風味の少ないもの)
  • あさりの出汁 カップ2~3
  • 水 カップ1
  • 青ネギ 1~2把
  • 白味噌 適量

作り方

  1. ネギを1cmぐらいの幅以下になるように、なるべく細かく切る。あまり長く切りすぎると、裏ごしした時に繊維が多く残ってしまう。
  2. 大きめの鍋でオイルを熱し、青ネギを2分ほど炒める。焦げないように、鍋底が厚めのものが良い。
  3. その後、水を入れて、青ネギがしんなりするまで煮る。圧力鍋の場合は、圧をかけて2分。
  4. しんなりした青ネギをブレンダーにかける。ブレンダーにかけるのに、水分が少なすぎるようだったら水を足す。ペースト状になった青ネギを裏ごしする。
  5. 裏ごしした青ネギとあさりの出汁を合わせる。
  6. 適量の白味噌で味をつけて出来上がり。

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